*************封切り*************
二度目の個展をした。たくさんの人が来てくれた。それまでやってきた自分に自信をくれた。
心配は安心に、そして形のない不安は、危機感に変わった。
このままじゃダメだ。
このままの自分が、あの島に通い続けていたらダメなんだ。
自分が、頑固として流れに動じない大きな岩みたいに見えた。
あの島が本当に好きだ。
自分の住むこの場所が本当に好きだ。
だけど。だけど。
自己満足に、誰かを想って何処かを愛して。
自己満足に、何かを発して何かを生んで。
幸せなことに、自分のこの満足は、他の人にも喜んでもらえて。
だけど。だけど。
それでお腹いっぱいになって。
毎日満たされて。
まわりがくれる沢山のごはんに夢中になって。
いつの間にか、自分で食材を探しにいくのを忘れてしまっていたみたい。
二度とあの島には「初めて」行くことは出来ない。
形を見せ始めた恐怖。
それを抱えたままの自分じゃ、あの島に行くことは繰り返しにすぎない。
旅に行こう。
見えてしまった恐怖を消すことは出来ないかも知れない。
それでも、そこから逃げない力が欲しい。
誰も、何もくれない。独りの淋しさから逃げられない場所へ。
与えられる喜びに溺れている自分、ちゃんと泳ぐこと出来るのか、確かめよう。
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Thailand 2008 06/3〜23
お腹の調子が治らない。
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Billyが、父の一人で暮らす実家に私を連れて行ってくれた。 |